
|

コスモ石油グループでは、2000年度に環境会計の集計を開始し、今年で6年目となります。
環境会計の作成には、環境省の「環境会計ガイドライン (2005年度版)」および「環境保全コスト分類の手引き2003年版」を参考にし、環境保全コストおよび環境保全効果について集計を行いました。また、環境保全コストの集計に際しては、従来同様、財務会計の勘定科目を網羅するようにしました。
石油産業での環境を考える上で、以下のような特徴があります。
- お客様の製品使用時(燃焼時)に発生する環境負荷物質量を抑制するために、多大なコストを要すること(上・下流コスト参照)。
- 硫黄含有率の高い中東系原油から石油製品を生産するため、環境保全の観点から過去から多大な投資を行っていること(年度末取得価額参照)。
これらの特徴を数値として把握できるよう、環境保全コストの中に「上・下流コスト」項目を作成し、また過去からの累積を理解しやすいよう「年度末取得価額」を集計しました。
コスモ石油グループでは、環境会計の集計結果を、このサステナビリティレポートのほかにも、ホームページで公表し、広く開示しています。
集計の前提条件
集計の対象期間および範囲
対象期間
2005年度(2005年4月1日~2006年3月31日)
対象範囲
コスモ石油の所有する4製油所、四日市霞発電所ならびに本社、各支店、中央研究所、および関係会社のコスモ松山石油、コスモ石油ルブリカンツを対象範囲としています。コスモ石油の関係会社、コスモ石油の製油所とかかわりの深い部分のコストと効果を抽出し、集計しました。
事業所ごとの集計
コスモ石油グループでの集計とは別に、コスモ石油の4製油所、中央研究所、コスモ松山石油、コスモ石油ルブリカンツについて事業所別データに記載しています(四日市製油所のデータには、四日市霞発電所のデータを含んでいます)。
| 会社名 |
事業所 |
備考 |
| コスモ石油 |
千葉製油所 |
事業所内の全データを集計 |
| 四日市製油所 |
事業所内の全データを集計 |
| 堺製油所 |
事業所内の全データを集計 |
| 坂出製油所 |
事業所内の全データを集計 |
| 四日市霞発電所 |
事業所内の全データを集計 |
本社
各支店の一部 |
環境に関する寄付金、サステナビリティリポート制作費用、電気代 |
| 再生紙の購入、環境損傷対応コスト |
| 中央研究所 |
環境保全に関する研究開発コストおよび効果のみ |
| コスモ松山石油 |
製品の環境負担低減など |
| コスモ石油ルブリカンツ |
千葉工場 |
潤滑油原料のグリーン購入費用(これ以外の環境保全コストは、コスモ石油の千葉製油所および四日市製油所の内数) |
| 四日市工場 |
2005年度環境会計集計結果
環境保全コスト
集計の結果、2005年度の投資額は25億円となり、前年度比123億円の減少となりました。これは、サルファーフリーガソリン生産のためのFCCガソリン脱硫装置の建設が2004年度に完了し、2005年度は大きな投資案件が発生しなかったことが要因です。
また、費用額は、681億円となり、前年度比117億円の増加となりました。これは、原油価格高騰により製油所で使用した燃料代が大幅に増加したことが主な要因です。
年度末取得価額は、1,680億円となり、前年度比25億円の増加となりました。
環境保全効果
「事業エリア内の環境保全効果」では、原油換算処理量あたりの環境負荷が、全般的に前年度から改善しています。これは、省エネルギーの推進により、エネルギー消費原単位が改善したことが主な要因です。
環境保全コスト
(単位:百万円)
| 項目 |
環境保全コスト |
| 投資額 |
費用額 |
| 2005年度 |
増減 |
2005年度 |
増減 |
| 1. 事業エリア内コスト |
|
|
|
|
| 公害防止コスト |
212 |
132 |
5,573 |
252 |
| 地球環境保全コスト |
17 |
120 |
10,111 |
1,497 |
| 資源循環コスト |
0 |
20 |
644 |
24 |
| 2. 上・下流コスト |
|
|
|
|
| グリーン購入によるコスト |
0 |
0 |
120 |
49 |
| 製品の環境負荷低減コスト |
2,200 |
12,050 |
49,451 |
10,370 |
| 製品の低硫黄化 |
(1,529) |
( 11,247) |
(37,127) |
(8,732) |
| ガソリンの有害物質代替 |
(671) |
( 803) |
(12,190) |
(1,621) |
| 石油化学製品の芳香族分低減 |
(0) |
(0) |
(134) |
(17) |
| 3. 管理活動コスト |
14 |
12 |
363 |
19 |
| 4. 研究開発コスト |
99 |
34 |
1,201 |
113 |
| 5. 社会活動コスト |
0 |
0 |
1 |
0 |
| 6. 環境損傷対応コスト |
0 |
0 |
650 |
64 |
| 合計 |
2,542 |
12,344 |
68,113 |
11,669 |
環境保全コスト(参考)
(単位:百万円)
| 項目 |
2005年度 |
増減 |
| 再生紙の購入費用(全額計上) |
4 |
8 |
| 環境に関する寄付金 |
41 |
10 |
| 環境報告書作成費用 |
32 |
3 |
(注)増減は前年度との差(2005年度-2004年度)。
環境保全効果
| 項 目 |
環境保全効果 |
| 濃度・原単位 |
負荷量 |
| 低減効果 |
2005年度 |
低減量 |
2005年度 |
| (1)事業エリア内の効果 |
|
|
|
|
| 事業活動に投入する資源に関する効果 |
|
|
|
|
| エネルギーの投入 |
0.27
(kl・原油/千kl) |
8.96
(kl・原油/千kl) |
2.510 (TJ) |
75,418 (TJ) |
| 水の投入 |
9 (kg/kl) |
178 (kg/kl) |
136 (千t) |
42,805 (千t) |
| 事業活動から排出する環境負荷および廃棄物に関する効果 |
|
|
|
|
| 大気への排出 |
CO2 |
0.91
(kg-CO2/kl) |
23.23
(kg-CO2/kl) |
96
(千t-CO2) |
5,086
(千t-CO2) |
| |
SOx |
4.6 (g/kl) |
21.5 (g/kl) |
649 (t) |
5,543 (t) |
| |
NOx |
0.5 (g/kl) |
14.0 (g/kl) |
50 (t) |
3,154 (t) |
| |
ベンゼン |
0.0 (g/kl) |
0.03 (g/kl) |
0.01 (t) |
10.37 (t) |
| 水域への排出 |
COD |
0.12 (g/kl) |
0.64 (g/kl) |
14.8 (t) |
138.1 (t) |
| 廃棄物の排出 |
産業廃棄物
発生量 |
26 (g/kl) |
208 (g/kl) |
3,951 (t) |
46,634 (t) |
| |
産業廃棄物
再資源化量 |
4 (g/kl) |
67 (g/kl) |
4,235 (t) |
14,532 (t) |
| |
産業廃棄物
最終処分量 |
1 (g/kl) |
2 (g/kl) |
227 (t) |
380 (t) |
| (2)上・下流の効果 |
|
|
|
|
| 製品の環境負荷低減効果 |
|
|
|
|
| 製品の低硫黄化 |
(硫黄分:質量%) |
(硫黄分:質量%) |
(潜在SOx量:t) |
(潜在SOx量:t) |
| ハイオクガソリン |
0.0000 |
0.0004 |
1 |
6 |
| レギュラーガソリン |
0.0017 |
0.0004 |
142 |
35 |
| ナフサ |
0.0008 |
0.0283 |
28 |
957 |
| ジェット燃料 |
0.0049 |
0.0141 |
61 |
429 |
| 灯油 |
0.0008 |
0.0005 |
40 |
30 |
| 軽油 |
0.0012 |
0.0007 |
94 |
61 |
| A重油 |
0.0123 |
0.4049 |
763 |
26,343 |
| C重油 |
0.0152 |
1.5865 |
5,066 |
132,429 |
| LPG |
0.0001 |
0.0006 |
1 |
7 |
| 合計 |
0.0251 |
0.3352 |
6,137 |
160,298 |
| ガソリンの低ベンゼン化 |
0.0150
(容量%) |
0.4981
(容量%) |
1,117 (t) |
30,495 (t) |
| 石油化学製品の芳香族分低減 |
|
|
446 (kl) |
7,319 (kl) |
| 製品使用時のCO2排出量 |
0.0083
(t-CO2/kl) |
2.5240
(t-CO2/kl) |
3,564
(千t-CO2) |
77,015
(千t-CO2) |
経済効果
(単位:百万円)
| 項目 |
金額 |
| 省エネルギーによる節約額
(コージェネレーションによる節約) |
2,408 |
| 触媒リサイクルによる節約額
(廃棄処分費用節約額ほか) |
0 |
| 石膏売却収入 |
75 |
| アンモニア再生装置設置の効果額 |
104 |
| 研究開発による効果額
(ロイヤリティ収入) |
16 |
| 本社事務所の電気代節約額など |
2 |
| 合計 |
2,601 |
環境負荷の統合化と環境生産性
環境会計をさらに充実させるために、2001年度から環境負荷の統合化と環境生産性の算出に取り組んでいます。
2005年度のJEPIXによる指標値(EIP:環境影響ポイント(エコインパクトポイント))は、事業エリア内で9,795百万EIPとなり、前年度比で49百万EIP増加し、環境負荷がわずかに増加しましたが、環境生産性は前年度より改善しています。これは、生産量(原油処理量)が、前年に比べ増加したためにエネルギー使用量が増加し、環境負荷が増加した反面、省エネルギーの推進により、エネルギー消費原単位が改善した結果、環境生産性が改善されたものと考えられます。
なお、環境生産性は、1単位の統合化された環境負荷量あたりの原油換算処理量を算出したもので、この数値が大きいほど、より少ない環境負荷でより多くの生産を行ったことを示します。
環境生産性=原油換算処理量/統合化された環境負荷 (EIP)
(注)2004年度から2005年度にかけて環境生産性の算出方法を石油産業の原単位算出方法に合わせるために、以下のとおり変更しました。
2004年度 生産量/統合化された環境負荷 (EIP)
2005年度 原油換算処理量/統合化された環境負荷 (EIP)
環境生産性
(単位:生産量kl/エコインパクトポイント)
| JEPIX |
統合化された環境負荷単位当りの生産量 |
| 2005年度 |
低減(前年度比) |
| 事業エリア内 合計 |
0.02131 |
0.00040 |
|