
取り組みの考え方
化石燃料を扱うコスモ石油グループにとって、地球温暖化防止は重要なテーマです。特に、コスモ石油グループのCO2総排出量の6割強を占める精製部門では、2010年度にエネルギー消費原単位を1990年度比15%削減する自主目標を掲げ、省エネルギーに取り組んでいます。物流では効率的な配送を行ったり、SSではソーラーパネルを導入したりすることにより、省エネルギーを推進しています。このほかにも、京都メカニズムを活用した効率的な地球温暖化対策を進めていきます。
これら事業活動全般を通した取り組みに加え、企業の枠を超えて地球温暖化防止をめざす環境貢献活動にも力を入れています。
製油所における取り組み
製油所では、高効率機器の導入、運転管理の改善など、省エネルギーの推進に努めています。
2005年度は、モーターのインバーター制御化、コンプレッサーの容量調整自動化などの高効率化機器を導入しました。また日常の装置運転においては、加熱炉最適化運転、原油や半製品の精製に必要な蒸気量およびタンク内の油の加温用蒸気量の管理強化により、燃料・蒸気の使用量削減を図りました。
こうした活動の結果、2005年度のエネルギー消費原単位(注)は8.96kl-原油/千klであり、1990年度比で、13.5%の原単位削減を達成しました。これは、石油連盟自主行動計画の目標(2010年度までに1990年度比10%削減)を上回る結果でした。
(注)エネルギー消費原単位:製油所の総エネルギー使用量を精製技術の複雑度を考慮した原油換算処理量で割った値で、単位は、kl-原油/千klで表します。総エネルギー使用量は、原油換算し、単位はkl-原油。
京都メカニズム
京都メカニズムに代表される排出権取引は、国際協力をベースに効率的・効果的に、地球環境問題である温暖化現象に対応していく仕組みです。コスモ石油グループは温室効果ガス排出削減に向けて、京都議定書上有効なCDM(注1)、JI(注2)などのプロジェクト起源のクレジット取得をめざし、排出権仲介大手ナットソースが創設した民間初の排出権購入スキームを活用して1,000千t-CO2の排出権を取得する仕組みであるGG-CAP(注3)に参加しました。
(注1)CDM(Clean Development Mechanism):先進国が、途上国と協力して温室効果ガスの削減にあたる京都議定書で規定された措置。
(注2)JI(Joint Implementation):先進国、市場経済移行国が共同で温室効果ガス削減にあたる、京都議定書で規定された措置。
(注3)GG-CAP:排出権取引の専門組織ナットソース社の子会社が運用する排出権取得のためのスキーム。
SSにおける取り組み
環境と調和した先進的なSSづくりの試みのひとつに、ソーラーパネル(太陽光発電システム)の設置があります。現在は、合計37ヵ所のSSが太陽エネルギーを利用しています。
物流における取り組み
コスモ石油グループでは早くから自主的な物流システムの効率向上に努め、省エネルギーに取り組んでいます。2006年度からは省エネ法が改正され、荷主責任が明確になりました。安全・安定輸送を基本に、今後も継続して省エネルギーに努めていきます。
陸上輸送:タンクローリー
車型の大型化や高い積付率の維持で、一台あたりの輸送量は1990年度比130%となりました。今後は計画配送・単独荷卸を中心とした効率化を進め、さらなる省エネルギーに努めていきます。
内航海上輸送:内航タンカー
主に製品、半製品の事業所間転送に使用される内航タンカーの運行は、製油所の稼動状況や気象条件などに左右されます。海上事故防止と環境配慮の両立を目標に、船型の大型化や高い積付率の維持による省エネルギーを図っています。
[コラム]原油輸送における海洋環境への影響防止
バラスト水
原油タンカーは、日本など消費国から産油国までは空荷で航行するので、船体安定のためにバラスト(おもり)として海水を積み込み、原油を積む前に放出します。世界中の海水による産油国沿岸水域での生態系の破壊や環境汚染を防ぐため、産油国の規制や要望にしたがって、外洋でバラスト水の放出を実施しています。
ダブルハル(二重殻構造)
コスモ石油グループでは、万一の事故にそなえ、原油タンカーのうち長期用船しているVLCC(Very Large Crude Carrier)10隻については、すべてにダブルハルタイプのタンカーを導入しています。外壁とタンクの二重構造のため、船体破損時にも内殻の原油タンクは破損しにくく、原油の流出を防ぐことができる構造になっています。
SSにおける環境対応
炭化水素ベーパー回収装置の導入
タンクローリーからの荷卸時に排出する炭化水素ベーパー(蒸気)の拡散を抑えるため、炭化水素ベーパー回収装置の設置を進めています。
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