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シルクロードの地、中国の黄土高原では急速に沙漠化が進んでいます。そこで、経済的な価値があり現地の気候に合う沙棘(サジー)を、地元の農民や学生たちと植林しています。
パートナー:NPO法人2050

シルクロードが通る中国の黄土高原は、黄河の上流域、山西省、陝西省、寧夏回族自治区、甘粛省など複数の自治区をまたぎ、面積では日本の国土を超えるきわめて広い地域です。
中国北部の砂漠から飛来した細かい砂が積もってできた土地であり、地盤が固い一方、雨や風に侵食されやすい性質があります。長い歴史の中で森林が失われてきた結果、侵食されやすくなり、近年は急速に沙漠化が進んでいます。
沙漠化を食い止めるためには、黄土を風や雨から守ってくれる森林を復活させる必要があります。そこで、経済的な価値があり現地の気候に合う植物「沙棘(サジー)」を、地元の農民や学生たちと植林しています。沙棘は乾燥と寒暖の差に強く、沙漠化を防止する効果だけでなく、果実が食べられるなど経済的な価値もあります。

植林作業の様子。地面が固い

広大な土地に植えられた沙棘
甘粛省定西市通渭県の山岳地で植林をしました。2009年は、10月に日本からボランティアが参加し、現地の人々といっしょに植林しました。2009年度は30ヘクタールに9万本を植林する予定に対して、エコカード基金からの支援で75,600本の植林ができました。
植林には、魚鱗坑(ぎょりんこう)といわれる半月状の穴を苗木の数だけ掘り、1本ずつ植えていきます。広めの穴を掘ることで、くぼみに雨水がたまり、苗木の生育を助けます。現地の農民の方々があらかじめ魚鱗坑を掘ってくださり、日本からのボランティアが苗木を植えていきました。昼食は近くの農家でご馳走になるなど、和気あいあいとした雰囲気で植林を進めることができました。
また、碧玉郷といわれる山地での植林には、地元の中学生が400名も参加し、環境教育を受けるとともに、ボランティアといっしょに植林しました。ボランティア1名に中学生が5~10名ついてくれることで、植林と交流を同時に進められました。

いっしょに植林した地元の方々と

沙棘の実は食べられるので、県では加工食品にする計画を検討しています
林業研究所の方とお話し、県が計画している沙棘の果実の加工工場建設について、協力を要請しました。その他、たくさんの方々と会談し、植林活動の時期や中国における植林事業の評価について意見交換しました。
プロジェクトでの植林後の10月~11月にかけて、通渭県と農民たちの自主的な取り組みにより、約50万本もの植林が行われました。地元政府、NPO、農民とのコミュニケーションが進み、植林が自分たちの経済的自立につながるということを理解しはじめたことによるものといえるでしょう。